世界一幸せ
日頃は愚痴の多い母。
父との結婚生活は、決して幸せだったとは言いがたく、我慢してきた年月がそうさせるのだろう。
本格的な冬が来る前に、と姉と三人での一泊はお天気に恵まれて、ご満悦だった。
前日の和食から、翌日の朝カフェ、湖畔でのランチに、名物の夕食、とどれも大あたりの美味。
ファンだった画家のアトリエ見学に、立ち寄った葡萄園では好きなワインを購入。
どこも季節がややズレていたのか、混雑はなく道路はスイスイ、晴天の青空にみまもられたような暖かさだった。
自然の中での温泉で、すっかり毒気も消え失せたのか、帰宅後のLINEで母から「娘たちと世界一幸せな時間でした」ときました。
正直、驚いた。
母の苦労も見てきたから、うんと優しくしよう、なんて気持ちは私にはありません。
母の生き方は、どちらかといえば上手く自立出来ないため自由ではなかったから。
時代のせいにして、自分を支えているように見える。
良くわかってるの、それは。
肩身の狭い思いをさせたくないから、離婚なんて出来なかった、という言い分は。
実際、実家を頼れず、当時はシングルマザーになることは相当の勇気と覚悟がなければならなかったことでしょう。
だから、良く頑張ってくれたよ、と思ってもいるのに、人生を振り返って愚痴ばかり言われるのは辛いのです。
それだけに、世界一幸せという言葉に驚いています。
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